« ミニノートづくりワークショップ | トップページ | 今月のししょこさん’S図書館:11月(&10月補遺) »

2015年11月23日 (月)

司書子さん☆今月の一冊二冊 2015年11月

司書子さん☆今月の一冊二冊 2015年11月

京菓子と琳派: 食べるアートの世界』 濱崎加奈子/監修 勝冶真美/編集
             淡交社  2015.8月刊行  
俵屋宗達や尾形光琳らに私淑(直接に教えは受けないが、密かにその人を師と考えて尊敬し、模範として学ぶこと)した芸術家による日本文化の一大潮流である、琳派。今年は琳派の創始から400年の記念の年ということで様々な展覧会が行われていますね。また、京菓子は、江戸時代の京都に誕生した、世界でも稀なる芸術的な菓子と言えます。この本は、琳派をテーマに制作された京菓子を紹介しながら、日本文化の奥深さを教えてくれます。
京菓子も琳派も王朝文化の長い歴史や茶道文化の美意識の上に成立する、我が国が誇るべき知的なアートなのだということがよくわかります。(ま)


わるいうさぎ』 中島さなえ/著 双葉社 2015.8月刊行 

 ラボの試料保管室から脱走したウサギの「RB203」は、研究員たちに〈わるいうさぎ〉と呼ばれていた…。生まれて初めて見た世界で出会ったのは、タヌキの〈タンバ〉。ラボとは全く違う「野狸放団」のアジトでの生活で、〈わるいうさぎ〉の運命は変わっていのです…。
プロローグに登場するフクロウに導かれて読んでいくと、登場する動物たち(ウサギ・タヌキ・ネズミ・イヌ・野ブタ・タカ…)のお話がまるでジグソーパズルの断片ようにピタッ、ピタッと嵌まっていく感じが心地よい…そんな近未来のお話。ちょっぴりブラックで、どこか可笑しくて、気がつけば物悲しくなる連作短編集。著者、中島さなえさん(中島らも氏の娘さん)が描く世界に、いつの間にか引き込まれてしまいます。(ま)



メガ! :巨大技術の現場へ、ゴー』  成毛 眞著 新潮社 2015

 大人の社会見学と銘打ち、各地の巨大施設を紹介する1冊。8.4キロ掘って誤差数ミリの首都高地下トンネル、15秒刻みのダイヤを制御する新幹線の総合指令所(安全のためどこにあるかは極秘!)。世界初の海に浮かぶ風力発電所など、普段目にすることのない巨大施設が登場します。日本だけでなくダン・ブラウンの『天使と悪魔』でアヤシイ組織のように描かれていた、欧州原子核研究機構(CERN)も紹介されています。  一番興味深かったのは1日最大200万冊が動いている日販の流通システムで、取り寄せの本は750万冊の在庫がある倉庫から、担当者がピックアップしてくるのだとか。扱う本は書誌データだけでなく重さも登録されていて、箱詰めのあと重さを計ることで送品事故を防いでいるそうです。 巻末には「桁違いになるためのブックガイド」や「さらに桁違いになるための見学リスト」もあります。「桁違い」に興味を持たれた方はぜひ。(み)

|

« ミニノートづくりワークショップ | トップページ | 今月のししょこさん’S図書館:11月(&10月補遺) »

お薦めの本」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1505932/62648435

この記事へのトラックバック一覧です: 司書子さん☆今月の一冊二冊 2015年11月:

« ミニノートづくりワークショップ | トップページ | 今月のししょこさん’S図書館:11月(&10月補遺) »