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2014年9月30日 (火)

司書子さん☆今月の一冊二冊 2014年9月

司書子さん☆今月の一冊二冊 2014年9

司書子さんメンバーが思い思いのお薦めの本を紹介します。

輪番で執筆しています。
書影をクリックすると書店サイトにつながり、書誌事項等が確認できます。

『我が家の問題』 奥田英朗著 集英社文庫 2014年刊
 どこの家庭でもよくある、起こりうる、ささやかな問題が描かれた短編集です。夫を支える妻の話「ハズバンド」と「夫とUFO」、新婚家庭でできすぎた妻に悩む夫「甘い生活?」、結婚後初の双方の実家への里帰りを案ずる夫「里帰り」、経済的に余裕が出来たため孤独になった妻を心配する作家の夫「妻とマラソン」。子どもが両親の離婚問題を思い悩む「絵里のエイプリル」の6編がおさめられています。各編の冒頭にさらっと「我が家の問題」が書かれていて、思わず「何それ!それでどうなの?」と続きを読みたくなります。傍から見るとそれほどたいしたことではない問題でも、当事者(家族)にとっては大問題。家族を思い、それぞれが一生懸命に問題に立ち向かっているところが心地いいです。心が疲れているときに読むと、ほんのり温かくなると思います。(F)


『図書室の魔法 』上・下 ジョー・ウォルトン 著 
   東京創元社
(創元SF文庫) 2014年刊

 
 「ヒューゴー賞・ネビュラ賞・英国幻想文学大賞受賞作」ということで、ファンタジーかSFかと思って読み進めたのですが、むしろ学園小説か青春小説かという趣きです。本や図書館が孤独な少女を癒し、成長させていく物語なので、図書館関係者や特に学校司書にはぜひとも読んでもらいたい本です。
 舞台は1979年のイングランド。主人公はウェールズで生まれ育った多感で早熟(肉体的なことではなく、いささか頭でっかちな類の「早熟」)な少女・モリ、15歳。邪悪な魔女である母の悪だくみを阻止する過程で交通事故に遭い、双子の妹を亡くし、自身は大けがをしてしまいます。それまで顔も知らなかったイングランド人の父親に引き取られ、おばたちに追いやられるように寄宿学校に編入しますが・・・
 欧米の懐かしいSFやファンタジーがたくさん出てくるのも、同じような本を楽しんできた身としては嬉しいです。(F2)

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