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2014年4月21日 (月)

司書子さん☆今月の一冊二冊

司書子さん☆今月の一冊二冊:2014年4月

司書子さんメンバーが思い思いのお薦めの本を紹介します。輪番で執筆します。


『はじまりのはる』   端野洋子著 
講談社 アフタヌーンKC  2013年刊
2011年3月11日に発生した東日本大震災。
地震と津波と原発事故との三つ巴で、とてもたいへんな状況だろうというのはわかります。が、具体的にどうかというところまではなかなかわかりません。この本の最後にも作者が「59市町村200万人それぞれが別の事情 別の考えで生きています。」と書いておられます。福島県の中でも浜通り・中通り・会津と地域によって、受けた被害はさまざまなようです。
このマンガは、原発事故被害が比較的軽度とされる福島県南部の、それですら生活が一変した高校生たちを描いています。たぶんこのような高校生いるよなと思える身近なストーリーなので、より心に迫ってきます。被害を受けた数十万人の人々の一人一人の人生に思いをよせることの大切さを痛感します。
主人公たちは、「解らないっていうのは、戦えないってことだし、簡単に恐怖に飲みこまれるよ・・・」と先生たちに勉強して強くなれと励まされます。そして、次に出た2巻目、主人公は違う高校生になっていますが、勉強して戦っています。故郷の未来をその肩に背負って戦おうとしている高校生たちがいます。(M)





『午後からはワニ日和』 似鳥鶏著
文春文庫 2012年刊
冬ドラマ「戦力外捜査官」の原作者による動物園ミステリです。
僕こと桃本くん(大型草食類担当)はやたら動物に(文字通りベロベロと)舐められる体質の飼育員。彼が勤める動物園にある日「爬虫類をいただきました」という電話が。爬虫類の展示場へ駆けつけると「イリエワニ一頭を頂戴しました。 怪盗ソロモン」の貼り紙とともにイリエワニのルディが消えていた。桃本くんと獣医の鴇先生(猛禽類担当美人)は事件解明に乗り出すが……。
ほのぼのミステリかと思いきや結構シリアスな展開、にもかかわらず桃本くんの解決しそうにないほのぼの推理でどこかのんびりと話は進みます。個性的な動物たちといい、ヘンテコ飼育員といい、みなさんいい味出しているので楽しく読めます。個人的にはアイドル飼育員七森さん(齧歯類担当)の創作折り紙が気になります。黒柳徹子なんてどうやって折るのか?動物園の舞台裏や飼育員の悩みも書かれていてお仕事小説の面もあります。「動物園は人間の知的好奇心に奉仕するものでなければならない」という一文が出てきて図書館にもいえることだなーとちょっぴり神妙な気持ちになりました。(M)
*ちなみに今月の執筆者も(M)さんたちですが、これまでの方々とは異なる(M)さんです。

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